市役所へ通報のあった現場。

先週、市役所に連絡のあった案件。
近所に母猫と子猫4匹がいて困っている、というものでした。

Tさんとお話を聞きに行ってみると、
賢い母猫が子猫を車のボンネットの中に入れてしまう。
車が出せなくてとても困っている、というものでした。
車の中に子猫・・・それは放っておくわけにはいかない・・・。

しかもその場所は車の行き来の多い道のすぐそば。
子猫が大きくなったら道に出てひかれてしまいそう・・・。
(実際、少し前に猫が轢かれていたそうです。)

これ以上子猫を保護する余裕はまったくありません。
でも、とにかく子猫を保護して、母猫のTNRをすることにしました。

子猫のエキスパートOさんにヘルプを頼み、まずは子猫2匹を捕まえました。
そのときに初めてみた母猫(三毛さん)は、少し威嚇はするものの、
クールに状況を見つめているように見えました。
この三毛さんは、そんなに子煩悩ではなさそう・・・よかった。
その日はそう思いました。

翌々日、2回目の子猫保護に向かいましたが、子猫は姿をみせません。
2時間ほど待ち、すっかり日が暮れたところで、三毛母さんが姿を見せました。
しばらく待っていると、子猫たちも現れました。
そこでわたしたちは、車に身をひそめて、しばらく親子の様子を見ていました。

三毛母さんは地面に優雅に座り、子猫たちはその周りではしゃいでいました。
その風景は、「しあわせ」以外の何物でもありませんでした。
いつも子猫たちに「しあわせになるんだよ」と言っていますが、
その「しあわせ」はそこにありました。見ているうちに、涙が出てきました。
ここでご飯がもらえなくても、これから先事故にあったとしても、
ここでこうして母子一緒にいることが一番のしあわせなんじゃないかと思いました。

それをなんで引き裂くことができるのか。ただの人間のエゴです。

 車が使えないからイヤ、猫が嫌いだからイヤ。
 ご飯をあげてしまったが、ご近所の目がこわいからどこかへいってほしい。
 子猫は家猫にしてあげた方が、きっとしあわせになれるはず。

そんな人間の傲慢さのために、なんで猫たちのしあわせを奪うことができるのでしょうか。
人間はいつから神様になったのでしょうか。


その日は、もう子猫を捕まえることはできませんでした。
仕事を持つOさんとわたしにはその現場を続けることはできず、
捕獲のプロであるNさんにその現場を託しました。
そして今日、母猫を捕まえたと連絡がありました。

毎日毎日、あの親子の姿が頭から離れることはありません。
きっとこれからも。

もう正直なところ、現場に行きたくありません。
でも、現場にいて、猫たちに寄り添い、現実を直視しなければ、
なにをどう言ったところで「机上の空論」だということもわかっています。

人の快適さのために猫たちにひどいことをする代償として、
この心の痛みを抱えていくしかないとわかっています。

それがどのような結果をもたらすのかは、
10年後くらいにわかるのでしょうか。


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Commented at 2013-07-29 11:21 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by musashino-cat at 2013-07-31 23:16
コメントありがとうございます!
そういうお話を聞くと、やっぱり子猫は保護して家猫にしてあげた方が安全だしいいんだよね・・・と思います。でもやっぱり、親子愛を見てしまうと、すご~~くつらいですよね!
どっちにしても、結局は後悔してしまうようで、難しいです。
Commented by ちょこまま at 2013-08-19 22:17 x
私も同様なことを思います。このままでいいんじゃない?母猫捕獲しちゃったら子猫もし残っちゃったら・・心配ばかりですがすでに母猫のおなかにはつぎの子猫が宿っています。そして兄妹も引き離して里親をみつけます。エゴなんじゃないのか  悩みは尽きませんね
Commented by musashino-cat at 2013-08-21 22:26
ちょこままさん
猫たちがしあわせそうに暮らしている場所では、手術するのも保護するのも、なにをどうしたって人間側の都合じゃないか!と思ってしまうようになりつつあります・・・。
それでもその幸せな光景を「邪魔だ」と思う人がいる限り、猫たちの災難は続くのですよね・・・。
by musashino-cat | 2013-07-13 11:24 | TNR活動 | Comments(4)

むさしの地域猫の会会員の、地域猫活動日記。日々勉強。


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