11月に入ってから、相談件数が増えています。
お庭にくる猫たちの不妊手術をしてあげたいのですが
昨夜から近所で仔猫が鳴いています
怪我をしている仔猫を見つけてしまいました
みなさん、不遇の猫たちを放っておけない優しい方たちです。
飼い猫ではないけれどTNRをして見守ったり、
ご自身で保護され里親さんを探したり、
保護にかかる費用のご負担をしてくださったり、
目の前にいる猫たちを助けようと一生懸命です。
ですからできるだけ、ご協力したいと思っていますが、
この活動は地域地域でやっていかないと無理が出てしまいます。
むさしの地域猫の会は、武蔵野市で活動しています。
ですから、それ以外の地域からの相談には
基本的には地域の団体さんを紹介したり、
行政に相談していただいたり、という対応をしています。
こんなとき、思います。
目の前に助けたい猫がいたときに、
どの地域でも丁寧に相談を受けてくれる行政の窓口があったらいいのに、と。
この夏に保護されたトーラ。

この子は、保護された方が地域の行政に相談したとき、
「放っておけばどこかにいきますから」と言われました。
半身マヒで虫がたかり、瀕死の状態だったのに。
新聞やネットニュースを見ると、
どこそこの市が殺処分ゼロ宣言を掲げた、などのニュースを見ます。
日本全体がオリンピックに向けて「殺処分ゼロ」を目指し動いています。
だから保護施設を作り、地域猫活動を推進したりしているのでしょう。
でもたとえば
外に病気やけがで死にかけている猫がいたときに
トーラのように「放っておかれた」としたら…
その子たちは外で人知れず死んでいくのです。
保健所やセンターでの「殺処分」ではなかったとしても
結果的に、もっとひどい最期を送ることになります。
前にも書きましたが、殺処分される子よりも、
そんな風に人知れず消えていく命の方がよっぽど多いはずです。
ドリームボックスで殺される命がなくなったとしても
誰にも助けられずひっそりと死んでいく命が増えたとしたら…。
そういう子たちもすべて助けるというのは、
今はまだ無理かもしれません。
でも、目の前の消えそうな命をなんとかしてあげたい
と思う人たちがいる限り、対応できる場所が必要です。
相談される方たちは口をそろえて言います。
「どうしたらいいのか、全然わからなかった」
そして無事に目の前の命を助けられたとき、
みなさん涙声でお礼を言ってくださいます。
こんなときにせめて、方法を伝えたり、
アドバイスをしてくれたり、そういう場所が必要です。
どの地域にもわたしたちのようなボランティアが存在し、
少なからず行政は把握しています。
そのことを伝えるだけでも、できないものでしょうか。
行政では直接できなくても、地域のボランティアと協力して
そういう人や動物たちを助けられないでしょうか。
そんなことを想う11月。
まだまだやるべきことが山積みです。
追記
この記事を書いている最中に、こんなニュースを目にしました。
23区はすべて、区から助成金が出ているんですね…。
助成金額もかなり高額です。
ですが、トーラがいた場所も23区でした。
TNRは人のための活動であり、
目の前の猫を助けること(動物愛護)とは違います。
ですが千代田区では、2014年からワクチン代などの医療費の助成も出ているんですね。
しかもニャンとなる会の方々は、区と一緒に、区の仕事として、
この活動をやってらっしゃる。素晴らしい…。
このあたりの折り合いをどうやってつけていったらいいのか。
わたしたちの今後の課題でもあります。
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